2016年09月08日09:14
ジョッキで飲む『生ビール』と『缶ビール』の違いは??≫
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ジョッキで飲む
『生ビール』と『缶ビール』の違いは??
こんな質問を頂きました。

先ずは、ビールの製造工程の簡単な説明です。
製造工程
大麦を浸漬・発芽⇒倍燥⇒根を取り除き麦芽(モルト)の完成 (製麦)
麦芽(モルト)、副原料、温水を混ぜ、ホップを加えて
煮沸させ麦汁の完成(仕込み)
麦汁に酵母を加えます (発酵)
発酵した若ビールを貯蔵、熟成、濾過して
容器(瓶、缶、樽など)詰めして完成
完成までには2~3ヶ月間
【大まかな流れです】
ビールの醸造は、大麦の麦芽を酵母の力によって
アルコールと炭酸ガスに変化させます。これが発酵です。
糖分が無くなれば発酵は止まり、酵母は死んでいきますが、
死んでしまった 酵母やそのかすは、
「澱」としてビールの液体の中に残ってしまいます。
冷蔵技術が発達する前は、 出来上がったビールを瞬間加熱、
殺菌することによって酵母菌を殺し、
ビールの品質の安定を図りました。
昔の 「キリンラガービール」なんかがそうです。
では、「生ビール」とはこの加熱、殺菌処理を行わないビールです。
今のビールは、ビールの熟成の最終段階 で熱処理をしない代わりに、
濾過処理を行います。通常2回濾過処理をして『澱』を取り除き、
加熱される前の生ビールの 味わいを保っています。
缶やビンのラベルに
「非加熱処理」や「熱処理していません」
と書いてあります。
現在では濾過技術の向上により、加熱せずとも
酵素や酵母を十分に取り除くことができるようになりました
ただし、これは日本においての分け方であって、
本来の「生」とは英語の「Draft」がその語源です。
樽に詰められた出来たて のビールをビールサーバーから
注ぐというのが本当の意味です。
熱処理してる、してないに関係ありません。
結論と致しましては、
同じ商品名であれば、
樽のビールも、缶・瓶の生ビールも
中身は全く同じです。
では、味わいの違いはなぜか??
基本は『アワ』と『温度』にあります。
ビールが一番美味しく感じられる温度は
6℃前後と言われています。
そして、この温度をジョッキの中で保つのが
上にある『アワ』です。
ビールサーバーから出てくるビールは、
炭酸ガスによって押し出されて出てくるために
『アワ』が発生致します。
この『アワ』が断熱層となって、ジョッキ内のビールが
ぬるくなるのを防いでいます。
それと同時に、ビールが持っている炭酸を、
『アワ』のクリーミーさが抑えてくれて
口当たりを良くするという効果もあります。
缶ビールや瓶ビールには、この『アワ』がありません。。
最初は冷蔵庫などで冷えていますが、
外気温や手の温度で次第にぬるくなっていきます。
この辺りが、『樽のビール』と『缶ビール』の
味や風味の違いとなっていると思います。
『生ビール』と『缶ビール』の違いは??
こんな質問を頂きました。

先ずは、ビールの製造工程の簡単な説明です。
製造工程
大麦を浸漬・発芽⇒倍燥⇒根を取り除き麦芽(モルト)の完成 (製麦)
麦芽(モルト)、副原料、温水を混ぜ、ホップを加えて
煮沸させ麦汁の完成(仕込み)
麦汁に酵母を加えます (発酵)
発酵した若ビールを貯蔵、熟成、濾過して
容器(瓶、缶、樽など)詰めして完成
完成までには2~3ヶ月間
【大まかな流れです】
ビールの醸造は、大麦の麦芽を酵母の力によって
アルコールと炭酸ガスに変化させます。これが発酵です。
糖分が無くなれば発酵は止まり、酵母は死んでいきますが、
死んでしまった 酵母やそのかすは、
「澱」としてビールの液体の中に残ってしまいます。
冷蔵技術が発達する前は、 出来上がったビールを瞬間加熱、
殺菌することによって酵母菌を殺し、
ビールの品質の安定を図りました。
昔の 「キリンラガービール」なんかがそうです。
では、「生ビール」とはこの加熱、殺菌処理を行わないビールです。
今のビールは、ビールの熟成の最終段階 で熱処理をしない代わりに、
濾過処理を行います。通常2回濾過処理をして『澱』を取り除き、
加熱される前の生ビールの 味わいを保っています。
缶やビンのラベルに
「非加熱処理」や「熱処理していません」
と書いてあります。
現在では濾過技術の向上により、加熱せずとも
酵素や酵母を十分に取り除くことができるようになりました
ただし、これは日本においての分け方であって、
本来の「生」とは英語の「Draft」がその語源です。
樽に詰められた出来たて のビールをビールサーバーから
注ぐというのが本当の意味です。
熱処理してる、してないに関係ありません。
結論と致しましては、
同じ商品名であれば、
樽のビールも、缶・瓶の生ビールも
中身は全く同じです。
では、味わいの違いはなぜか??
基本は『アワ』と『温度』にあります。
ビールが一番美味しく感じられる温度は
6℃前後と言われています。
そして、この温度をジョッキの中で保つのが
上にある『アワ』です。
ビールサーバーから出てくるビールは、
炭酸ガスによって押し出されて出てくるために
『アワ』が発生致します。
この『アワ』が断熱層となって、ジョッキ内のビールが
ぬるくなるのを防いでいます。
それと同時に、ビールが持っている炭酸を、
『アワ』のクリーミーさが抑えてくれて
口当たりを良くするという効果もあります。
缶ビールや瓶ビールには、この『アワ』がありません。。
最初は冷蔵庫などで冷えていますが、
外気温や手の温度で次第にぬるくなっていきます。
この辺りが、『樽のビール』と『缶ビール』の
味や風味の違いとなっていると思います。
この記事へのコメント
私もビールは大好きです!
とっても興味深いお話ですね。
居酒屋などで飲む樽の「生ビール」と、実際に缶やビンで売られている「生ビール」の中身が同じなんですね。何かの特集で目にして知りましたが、つい最近まで私も知りませんでした!
泡と、炭酸の抜け具合が重要みたいですね!
実際に缶ビールや瓶ビールも、ジョッキを傾けず泡を出しながら次いで、泡が落ち着いたころにつぎ足す。そうすることで、炭酸が程よく抜け、泡ができ、お店屋さんで飲むような「生ビール」になり、つぎかた次第でこんなにも変わるのかと驚きました!
今後も、お酒ネタ楽しみにしています!
とっても興味深いお話ですね。
居酒屋などで飲む樽の「生ビール」と、実際に缶やビンで売られている「生ビール」の中身が同じなんですね。何かの特集で目にして知りましたが、つい最近まで私も知りませんでした!
泡と、炭酸の抜け具合が重要みたいですね!
実際に缶ビールや瓶ビールも、ジョッキを傾けず泡を出しながら次いで、泡が落ち着いたころにつぎ足す。そうすることで、炭酸が程よく抜け、泡ができ、お店屋さんで飲むような「生ビール」になり、つぎかた次第でこんなにも変わるのかと驚きました!
今後も、お酒ネタ楽しみにしています!
Posted by まついゆうき
at 2016年09月08日 09:53

まついさま
ありがとうございます。
不定期ではありますが、お客さまとの会話の中から生まれた
お酒についての記事を取り上げてアップしていきたいと思います。
ありがとうございます。
不定期ではありますが、お客さまとの会話の中から生まれた
お酒についての記事を取り上げてアップしていきたいと思います。
Posted by 内山 at 2016年09月10日 18:27